ピンク色のフラミンゴが集まる南米の塩湖。その地下には、脱炭素化に欠かせない鉱物リチウムが眠る。鉱物需要が急増する中、塩湖の生態的な保全価値を見直す声も高まっている。
見過ごされてきた塩湖の保全価値――。そんなタイトルの論文が9月、科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載された。
これまで湖の価値は「飲み水になるか」「魚がたくさん捕れるか」といった視点で測られることが多かった。塩分濃度が高く、魚が少ない塩湖は保全の優先順位が低い存在とみなされてきた。
チリ・アタカマ塩湖
塩湖の実態を確かめようと、20カ国から60人以上の研究者が集まった。チームは世界85カ所の塩湖を対象に、生態系の特徴や社会にもたらす恩恵などのデータを集め、評価した。
塩湖が希少種200種のよりどころに
その結果、国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種、準絶滅危惧種に掲載される200種にとって、塩湖は生存に欠かせない環境であることがわかった。その半数以上が鳥類で、塩湖にいるプランクトンをエサにしたり、渡りの中継地として利用したりしていた。
研究者たちを驚かせたのは、新…