Newton 別冊 太陽と惑星
地球によく似た赤い惑星「火星」

火星は地球のすぐ外側を公転する,太陽系第4惑星である。火星の半径は約3400キロメートルで,地球のほぼ半分である。太陽からの平均距離は約1.52天文単位。
火星は地球との共通点が多い惑星である。まず,地殻は地球と同じように,ケイ酸塩が主成分の岩石でできている。1日の周期は約24時間で,地球と同じように自転軸が傾いているために,四季が存在する。ただ,火星の夏には,星全体をおおってしまうような大規模な砂嵐が発生するなど,地球よりも四季の変化がはげしい。
火星の表面は二酸化炭素が主成分の大気でおおわれている。しかし,大気は非常に薄く,平均気圧は地球の約150分の1しかない。
大気の濃度は保温効果に大きな影響をあたえる。火星のように大気が薄い惑星は,保温効果が小さいので,太陽エネルギーの増減がすぐに気温にひびく。夏の日中は気温が20℃にも達する一方で,冬の夜にはマイナス140℃の極寒となるなど,その変化が大きい。平均気温は赤道付近でマイナス50℃である。
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した火星の映像。左は2001年6月,右は同年9月のものである。右の画像では,ほぼ全球を砂嵐がおおい,模様がほとんどみえていない。火星は,極冠(火星の両極地方に認められる白い部分)の季節変化にともなう上昇流によって,季節風が発生することがある。とくに南極冠のあたりでは砂嵐がよくおき,火星全体に砂嵐が広がることもある(NASA, James Bell Cornell Univ., Michael Wolff Space Science Inst., and the Hubble Heritage Team STScI/AURA)。