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Newton 2025年5月号

Newton 2025年5月号

発売日:2025年03月26日

価格:1,190円(税込)

ページ数:144ページ

Newton2025年5月号では、「柳沢教授が教える 睡眠の正解」と題し、睡眠について科学的にアプローチをした特集を組みました。睡眠研究の第一人者である筑波大学の柳沢正史教授に、「睡眠とは何か」そして「よりよい睡眠を得るにはどうしたらよいか」について解説していただきました。ここでは柳沢教授に最新の睡眠研究について伺いました。

複雑な睡眠の理解が一歩一歩進んでいる

Newton(以下、N):本特集を通して、睡眠がとても複雑な現象であることがわかりました。

柳沢教授:少しずつ明らかになってきていますが、まだ謎が多いといえるでしょうね。私が今、注目していることは、睡眠について明らかになったそれぞれのストーリーがどうつながるかという点です。

 私たちの研究では本特集で紹介した、眠気のもとであるシナプスの結びつきの強さのストーリーと、睡眠の目覚めなどにかかわるSIK3のストーリーをつなげたいと思っています。シナプスの結びつきの強さの制御に、SIK3がかかわっていると考えています。その関係を解き明かすことで、睡眠圧(眠気のもと)と体内時計との関係も理解が進むと考えています。

N:睡眠圧と体内時計という睡眠のリズムにかかわる二つの要因の関係性が明らかになるわけですね。

柳沢教授:ほかにもたとえば、レム睡眠に関して、2024年に筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の林悠さんが脳幹の橋と延髄にある神経回路がレム睡眠の実行系であることを特定しました※1。2022年に櫻井武さんも、レム睡眠と扁桃体の関係を発表しています※2。扁桃体でドーパミンが出ることがノンレム睡眠とレム睡眠の切りかえスイッチになっているという研究です。

 しかし今のところまだ、脳幹の橋や延髄のストーリーと、扁桃体のストーリーがどうつながるのかはわかっていません。こういった研究がつながってほしいと思いますね。

※1:Cell. 2024 ;187(22):6272-6289.e21.
※2:Science. 2022 ;375(6584):994-1000.

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監修名:柳沢正史

筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構 機構長・教授