観測を始めた2012年7月の様子。氷河のとけ出しはすでに始まっていた=グリーンランド北西部カナック、中山由美撮影
温暖化の影響が著しい北極圏のグリーンランド北西部の氷河で、13年間で厚さ5.4メートル分の氷が失われたとする研究結果を北海道大などの研究チームがまとめ、国際雪氷学会の専門誌に論文を発表した。気温上昇が続けば、消失は2倍に加速すると予測している。氷河の融解は各地で災害も引き起こしており、将来予測や防災への貢献も目指している。
日本の約6倍、世界最大の島・グリーンランドは、厚い所では3千メートルを超える氷床に覆われている。すべてとければ、海面は約7メートル上昇する量と試算される。北極の気温は地球全体の平均の3~4倍の速さで上昇しており、グリーンランドの氷は急速にとけ、海面上昇や海洋、生態系に影響を与えている。
欧米の研究者はグリーンランドの氷を長く調査してきたが、アクセスが難しい北西部は観測の空白域だった。そこで北大のチームは2012年7月に北西部のカナックで観測を始めた。
標高243~984メートルの…