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ニュートン別冊 よくわかる人工知能のすべて 最新版

ニュートン別冊 よくわかる人工知能のすべて 最新版

発売日:2026年07月21日

価格:1,980円(税込)

ページ数:176ページ

※本記事は,2026年7月刊行「ニュートン別冊 よくわかる人工知能のすべて最新版」を再編集したものです。内容は刊行当時の情報に基づきます。

自動運転車による交通事故がアメリカで発生

現在,急速にAIの開発が進んでおり,社会生活にも活用されはじめている。その典型例が,自動運転車への応用だ。

もし,人による操作がいっさい不要な自動運転車が実現し,普及が進めば,交通事故の減少や渋滞の緩和につながり,運転がむずかしかった人が車を利用できるようになると期待されているのだ。世界的に公道での実証実験がはじまっており,自動運転社会の到来が現実味をおびてきたようにみえる。

しかし,これまで何も問題がおきていないわけではない。2018年3月18日には,配車アプリなどを手がけるウーバーテクノロジーズ社の自動運転車による死亡事故が発生した。

事故当時の状況を整理しよう。時刻は夜10時。アメリカ,アリゾナ州にある公道を,自動運転車が時速約63キロメートルで試験走行していた。車には,周囲の歩行者や障害物を認識するためのカメラやセンサーがついており,車内には,自動運転の状況を監視する女性(セーフティードライバー)が1人乗っていた。

 センサーは,衝突の6秒前に道路を横断している歩行者を検知。衝突の1.3秒前には,衝突をさけるために,車にそなわっている緊急ブレーキの作動が必要だと判断している。しかし,ウーバーテクノロジーズ社は,車に不規則な挙動が出ることをさけるために,緊急ブレーキをオフにしていた。そのため,緊急時にはセーフティードライバーがブレーキをかける必要があったが,結果的にブレーキが踏まれることはなく,自動運転車は歩行者と衝突したのである。

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監修名:佐久間淳

東京科学大学情報理工学院教授

執筆名:福田伊佐央